KANJIN狂言は寺社及び東北復興のための資金をつくる「勧進」を現代風にアレンジしたプロジェクト。
syusi_top

KANJIN狂言の趣旨

 

 「勧進」とは元来、仏道に入る事を人に勧める意味ですが、 中世以降は寺社の建立や再建、修繕のための資金集めをさし、その手段として 狂言や能、相撲などが催されていました。

 

この「KANJIN狂言」は、今回の東日本大震災復興支援を目的とし、多方面への寄付金を集めるチャリティー企画として立ち上げました。

 

また、寺社における地域振興と狂言普及を目的としています。この企画にご賛同頂けるサポーター、スポンサーを募集しております。

 

僕らにしか出来ない「何か」をカタチにし、ご来場の皆様に「笑い」を届け、 1人でも多くの方が「幸せ」になれるよう祈っています。

2012,9/2 KANJIN狂言@山梨県永昌院 公演レポ。

 KANJIN狂言 

▲「読売新聞(山梨)」(左)と「山梨日日新聞」(右)に掲載されました。クリックで拡大できます。

 

※山梨CATV放送 2012年9月14日,15日,16日の3日間。午後9時「ほっと山梨ワイド」山梨CATVエリア内110chにて放送!

 


お寺の副住職である堀内正学氏と私は、駒沢大学在学中から同じサークル活動を過ごしてきた先輩後輩という間柄。出会ってから10年。紡がれた縁がここに結び付きました。

 

*日にち:平成24年9月2日(日)

*時 間:14時開演(13:30受付)15:30頃終了

*場 所:龍石山永昌院本堂(山梨市矢坪1088)

*参加費:2000円(参加費の一部を寄付します)

*対 象:どなたでも可。

(低学年のお子様は保護者の方もご参加ください。)

 

 *番 組

「お話し」大藏教義

狂言『寝音曲』

  シテ(太郎冠者)大藏吉次郎

  アド(主  人)宮本  昇

狂言『蝸牛』

  シテ(山  伏)大藏教義

  アド(主  人)宮本 昇

  アド(太郎冠者)榎本 元

      (後見)上田圭輔

 

*主  催:大藏流吉次郎狂言会・龍石山永昌院

*協  力:SeeYa!のOB・OG(スタッフ)

*後  援:大藏吉次郎家後援会

*題  字:中東弘さま(枚岡神社宮司)

 

 

*********公演レポ********

 

永昌院は、武田信玄の曾祖父にあたる武田信昌により開基され、500年以上の歴史を誇るお寺です。 山頂に佇むお寺には日常の騒音が聞こえず、鳥や木々の揺らめく音や風の音までもが聞こえてくるほど静かで、時間が止まっているかのように感じます。また正面には富士山を、眼下には2000メートル級の山々に囲まれた甲府盆地が一望でき、4月末から5月初旬にかけて、一面桃の花で染まるそうです。そして美しい夜景も加わり、ここからの眺めは一見の価値ありです!

永昌院HPはhttp://www.eishouin.jp/

 

 

 

下見で3度ほど伺った時はいずれも晴天で、とくに7月は暑い日差しながらも、青い空と眼下に広がる果樹園の緑に目が冴えるような、美しい景色でした。

9月2日当日。少し早く目覚めて空を見上げると、怪しげな雲が空を悩ませていました。中央自動車道を一路「勝沼IC」を目指して走行中。途中で豪雨に遭遇し、企画者としては中断の決意も辞さない覚悟でしたが、そんな心配を余所に、現地永昌院では好天に恵まれ、気分も晴れやかに。

 

 

 

ご住職・副住職とそのご家族にご挨拶。参拝。私の後輩もSTAFFとして参加してくれました。温かいご住職を中心に、和気藹々と準備が進められました。本堂の障子と雨戸を取り外すと、解放感と山からの風が心地よく、また目の前に広がる雄大な景色。山門の向こうには富士山が顔をのぞかせ、絶好のロケーションとなりました。

 

 

▲(左)戸を全て解放した本堂(右)堀内正学副住職と

 

今回は、お寺の檀家さんを中心に呼びかけましたが、本堂いっぱいに80人のお客さんで満席となりました。 副住職からのご挨拶に次いで、私の解説。ここではいつも通り、狂言の楽しみ方を説明して盛り上がりました。

 

 

 

 

 

「寝音曲」では、物語の冒頭から笑いがクスクスと起こり、次第に大笑いと拍手が湧きました。 「蝸牛」はお客さんと私達の距離が近くなったせいか、本堂いっぱいに「楽しい」という気が満ち溢れていたように感じました。 終演後には、お客さんお一人ずつに挨拶することができ、みなさん「楽しかった」「また是非上演してほしい」「まさか狂言がみられるとは思わなかった」など、狂言に対して嬉しい感想が聞けましたし、また「狂言とお寺は合うね」と言って下さったのが、企画者として一番嬉しい一言でした。さらに「お寺が素敵に感じた」「(戸を)全て解放した本堂を初めて見た」などという感想も伺え、何よりお寺に対しても何かお役に立てたようで、本当に嬉しかったです。

 

 

 

 

 

そして、ご住職のお力添えで地元山梨CATVの撮影と新聞2社も入り、良い狂言の普及活動となりました。

夕焼けが南アルプス山脈を切り絵のように黒く染め、甲府盆地が茜色に照らされる中、永昌院をあとにしました。

お越し下さいました皆様、お手伝い下さいました皆様、そして温かくお迎え下さいました永昌院の皆様、誠にありがとう御座いました。

 

*参加費合計 160,000円(2,000円×80人)

*募金箱合計 49,000円

合計209,000円を、東北へ勧進(寄付)致します。

 

文責/大藏教義