謹啓
秋雨の候、皆様には愈々御清祥の段拝 慶賀の至りに存じます。
察毎年開催の「吉左右会」も昨年15回目の節目を迎え、今年で16回目の開催の運びとなりました。これも偏に皆様のご後援の賜物と存じ、厚く御礼申し上げます。
今年は内弟子の宮本昇が芸歴30年を迎えました。稼業ではない彼が長く続けて来れましたのも、彼を慕い応援してくださる皆様のお陰と存じます。厳しい修行は未だ続きますが、芸の道は本人の切磋琢磨により良くも悪くもなります。なお精進して素晴らしい芸道に花を咲かせて欲しいと願っております。
今年も楽しい演目が揃っております。落ち着かない世の中ですが、笑いがあることは心にゆとりを生みます。ぜひ狂言をご鑑賞いただき、明日への糧にして頂けたら幸甚に存じます。御知己さまお誘い合わせの上ご来場下さいますようご案内申し上げます。
2世大藏吉次郎 大藏教義 内弟子一同
【第16回 吉左右会〜実るか散るか鬼の恋〜】
●とき/平成29年11月24日(金)
●時間/17:45開場ー18:30開演ー20時40分頃終演
●場所/セルリアンタワー能楽堂 ( 東京都渋谷区桜丘町26-1 )
●番組
■お話し 大藏教義
■「粟田口(あわたぐち)」
シテ(大名)榎本 元
アド(太郎冠者)上田圭輔
アド(すっぱ)大藏彌太郎
●「節分(せつぶん)」
シテ(鬼)宮本 昇
アド(女)善竹大二郎
●「粟田口(あわたぐち)」
シテ(大名)榎本 元
アド(太郎冠者)上田圭輔
アド(すっぱ)大藏彌太郎
●「棒縛(ぼうしばり)」
シテ(次郎冠者)大藏教義
アド(主人)大藏吉次郎
アド(太郎冠者)大藏基誠
●あらすじ
「粟田口」
大名の命を受け、都へ銘刀「粟田口」を求めに出掛けた太郎冠者の前に現れたのは、我こそ粟田口と名乗る一人の男。粟田口とは人なのかと不審に思いながらも連れて戻り、書物に照らし合わせてみても間違いなく男は粟田口らしい。大名は喜び、粟田口を連れて揚々と宝自慢に出掛けるのだが…誤認の生み出す壮大な笑いの世界をどうぞ御堪能ください。(元)
「節分」
節分の夜。蓬莱の島に住む鬼が日本に渡ってきた。疲れと空腹に飢えた鬼は、一軒の家を見つけます。外から覗くと、そこには美しい女が一人で留守番をしている様子。姿が消える隠れ蓑と隠れ笠を脱ぎ、戸を開けてもらいますが、女は驚き怖がってしまいます。そんな事はお構いなしに女に一目惚れをした鬼は、小唄を謡って、女の気をひこうとしますが、やがて実らない自分の恋に、鬼は泣き出してしまいます。鬼が女に恋をするとは、まさに日本版『美女と野獣』。ただ、強者と弱者の立場が逆転してしまうのは、狂言の面白さの一つ。決して悪くない鬼が、容姿のみで恐れられてしまう姿と、女の気をひこうと一所懸命小唄を謡う姿に、可愛らしさが見えるかもしれません。(昇)
「棒縛(ぼうしばり)」
留守中に、召使いどもに酒を呑まれないようにと、一人を縄で縛り、もう一人を棒に縛りつけて、主人は出かけて行きます。しかし2人は、このように縛られていれば、なおさら酒が呑みたくなると、知恵を絞り、工夫を凝らして酒を呑み、謡い舞い、やがて宴となってしまいます。そこで帰ってきた主人に見つけられ、怒られてしまいますが、棒に縛られた召使は棒を武器に、逆に主人に歯向かってしまうのでした。
不自由な姿で酒を呑む場面が見どころです。また、こうした何とかして酒を呑みたい。と思う2人に、共感できる方も多いのではないでしょうか。見ていて飽きない酒宴の名曲を、気の合う2人で演じます。(教)
●チケット(全席自由)
一般5000円(4000円) 学生3000円(2500円) ペア8000円(前売りのみ)
※( )内は後援会割引です
※後援会については以下のページをご覧ください。
「大藏吉次郎家後援会」http://kichijirou-kyougenkai.jp/fanclub/
●お申し込み方法① 電話
大藏流吉次郎狂言会(03-3329-1835)に電話して申し込む
●お申し込み方法② メール・ファックス
1、申込者氏名 2、性別 3、住所 4、電話番号
5、チケットの種類 6、チケット枚数
上記の内容をご記入のうえ大藏流吉次郎狂言会宛に送信して下さい。
・FAX 03-3329-5511
・mail info@kichijirou-kyougenkai.jp
●チケット代のお支払い方法
お申し込み頂きましたら、チケットと振込用紙が届きますので1週間以内に指定の口座にご入金ください。当日受付にてお支払い頂く事も可能です。その際はお申し込みの時にお申し付けください。
●お問い合せ
大藏流吉次郎狂言会 03-3329-1835 info@kichijirou-kyougenkai.jp
●主催 大藏流吉次郎狂言会
●後援 大藏吉次郎家後援会